ワキガとは正式名称を「腋臭症(えきしゅうしょう)」と言い、
脇の下のアポクリン腺から出る臭いのことです。
基本的には汗と肌の常在菌が合わさって発する臭いですが、
単なる汗の臭いとは違う強い臭いがするのが特徴です。
日本人は欧米人に比べてワキガの人は少ないですが、
遺伝しやすい症状なので、今後は増えてくる可能性もあるでしょう。
◆ワキガの症状は?
ワキガは男女問わず発症しますが、
やや男性のほうが多く、臭いもキツイ傾向があります。
ワキガの臭いは人によって違いはありますが、
ごぼうやネギ、納豆や香辛料に近い臭いと言われ、
少し酸味を帯びたツーンとする臭いです
日本の男性のワキの臭いは、大きく分けると
7種類に分けられるそうです。
ミルクぽい人が43%、酸味のある臭いが17%
カレースパイスのようにツンとした臭いが17%が
主な臭いの分類です。
若い人ほどワキガの臭いはキツい傾向にあります。
イメージとしては、太っていたり汗っかきな人は
ワキの臭いがキツそうに感じがちですが、
ワキガとは全く関係ありません。
ワキガは遺伝やその人特有のものなので、
汗が多くても臭いの元になるとは限らないのです。
◆ワキガの原因は?
汗腺には2種類あり、エクリン腺とアポクリン腺がありますが、
ワキガの原因となるのはアポクリン腺です。
両方とも出る汗は無臭ですが、アポクリン腺から出た汗は
肌の常在菌に触れて時間が経つと、ワキガ臭を発しはじめます。
わき毛があると、わき毛の部分に汗がとどまってしまい、
余計にワキガを発症しやすくなってしまいます。
男性はわき毛の処理などを行わないため、
ワキガの臭いが強くなったり、
ワキガになる人も多い傾向があります。
これら2種類の汗腺には違う役割があって、
エクリン腺は主に、汗を出すことで
老廃物を排出したり体温調節を行っています。
汗自体も98%が水分と少しの塩分を含むだけなので、
エクリン腺からの汗は臭いを発しません。
一方、アポクリン腺は脇の下だけでなく、
耳や乳房、局部周辺にもあり、
フェロモンのような役割があります。
動物にとって異性を引きつけたり、
仲間の確認をするために存在する腺と言えるでしょう。
ワキガが思春期以降に出てきやすいのも、
性ホルモンにアポクリン腺を活発にする役割があるからです。
アポクリン腺は誰でも持っているものですが、
ワキガ体質の人はその数も多くて、活発に働くので
臭いを発しやすくなるのですね。
ワキガの臭いはある意味「その人特有のニオイ」であり、
個性の一つとも言えます。
完全にニオイを消すことは難しいですが、
最近はニオイを抑える方法もいろいろありますので、
対処法なども試してみると良いと思います。