ワキガの原因はアポクリン腺という器官から出る
分泌物が肌の常在菌にふれることで起こります。
分泌物自体は無臭ですが、
皮膚の細菌によって分解されるとワキガ臭がするようになります。
ワキガを治すには、アポクリン腺に働きかけることが
改善の近道になるでしょう。
アポクリン腺は完全に無くすことは難しいですが、
外科的な治療で臭いをかなり減らすことが可能です。
◆アポクリン腺は悪者ではない
ワキガの原因になるアポクリン腺ですが、
「嫌なニオイを発するなら無くなればいい!」
というわけでもありません。
邪魔者扱いされるアポクリン腺ですが、
人類が発達する前までは重要な器官だったのです。
というのも、アポクリン腺からは
フェロモンのような物質が分泌されていて、
異性をひきつけたり、相手を確認するための役割があります。
動物にはアポクリン腺から出る体臭は必要で、
体全体に汗腺があると言われています。
もちろん現代人はニオイで異性をひきつけたり、
ニオイを嗅いで相手を確認する必要はないのですが、
全く役割がないわけでもありません。
男女問わず、色気を感じる人っていますよね。
そういう人はやはりアポクリン腺から出る物質も
多く出ているようです。
とはいっても、色気のある人=ワキガではないですよ。
異性の好き嫌いにも、フェロモンやニオイは
無意識に関係していると言われています。
一般的に自分と違うタイプの遺伝子が発する匂いを
「良い匂い」と感じる傾向があるようです。
この逆で、自分と似ている遺伝子の人ほど、
臭い匂いだと判断して嫌悪感を感じるようです。
思春期に娘が父親を急に「臭い」とか「嫌い」
と思うようになるのも体臭が関係していると言えるでしょう。
親子で恋愛感情が起こらないようにする、
一つのバリア機能なのかもしれませんね。
このように、人間が行きていく上では
アポクリン線は今でも必要な汗腺なのです。
◆アポクリン線は脇以外にもある
アポクリン腺は脇以外にもいろんな部位にあります。
例えば、乳房や外耳、まぶたやそけい部です。
しかしほとんどが脇の下に集中しているので、
脇の下をケアすれば、臭いはほとんどなくなるでしょう。
◆アポクリン線を無くすには
アポクリン腺は必要な器官とわかっても、
ワキガの臭いをなくすには、減らすことが改善方法です。
ワキガの臭いを断つには、外科手術で取ってしまったり、
レーザー治療などで働きを止めるしかありません。
ワキガの臭いがどうしても気になる人は
こうした方法も検討してみてください。